お金の使い方で、待つ選択を伝えるには

小さな貯金の目標を通じて、今使う場合と、後で使う場合を比べます。待てる長さで子どもを評価せず、安心して試せる計画にしましょう。

待つ力については「マシュマロ実験」がよく話題になりますが、その結果だけで子どもの将来を予測することはできません。暮らしの条件や、大人の約束を信頼できるかどうかも関わります。お金の練習では、本人が納得する小さな目標と、守れる約束から始めましょう。

貯金は、今と後の選択を見比べる一つの題材になります。

四つの段階を目安に

段階1:次の週まで残す(4〜5歳ごろの例)

今日受け取った100円を、次の土曜日まで残す例を考えます。一週間が長ければ、一日や数日からでも構いません。見える容器に入れ、いつ使う予定かを一緒に確認しましょう。四週間で習慣になると決めつけず、本人の気持ちを聞きます。

段階2:四〜六週間の目標(6〜8歳ごろの例)

2,000〜3,000円の本やおもちゃなど、本人が欲しい物を一つ選びます。今ある額と毎週残せる額から、実際に必要な回数を計算しましょう。四〜八週間が長ければ目標を小さくできます。途中で使いたくなったら、別の物との選択を一緒に考えます。

段階3:三〜六か月の目標(9〜11歳ごろの例)

1万〜2万円の自転車などを仮の例に、十二〜二十六週間ほどの計画を立てます。必要な安全用品や大人が負担する部分も含めて確認しましょう。達成したかどうかで将来の性格が決まるわけではありません。途中の見直しや援助も、計画の一部です。

段階4:六〜十八か月の目標(12〜15歳ごろの例)

5万〜20万円以上の目標を考えるなら、家計や収入に対して無理がないかを先に確かめます。長期の計画は途中で関心や必要性が変わります。学校生活や安全に必要な費用を本人だけに負担させず、節目ごとに続けるか、変えるかを相談しましょう。

続けにくくなったときの工夫

目標が遠すぎる 大きな目標は、残高の区切りや短い期間の計画に分けられます。たとえば自転車なら、まず3,000円まで貯めるという中間目標を置きます。ヘルメットなどの安全用品を後回しにさせず、全体の費用と家族の支援を先に確保しましょう。

進み具合が分かりにくい 容器の残高や、紙の棒グラフ、アプリの記録を一緒に更新します。現金と表は同じお金を表しているので、合算しないようにしましょう。記録が負担なら、確認する頻度を減らす方法もあります。

保護者の援助の扱いがあいまい 目標の直前に贈り物として支えることも、学びを台無しにするわけではありません。本人が自分で貯めたいのか、家族が一部を負担するのかを相談し、約束が変わる場合は理由を伝えましょう。援助の条件を後から厳しくすることは避けます。

利息を付ける場合の考え方

仮に2,000円に一回5%を付けるなら、100円増えて2,100円になります。月5〜10%は現実の銀行の一般的な利率ではありません。家族が実際に渡すなら、額、頻度、上限を続けられる範囲で決めましょう。表の上だけの計算でも学べます。

付いた利息を残して次も計算するなら、複利を比べる例になります。ただし、家族の約束による追加と、値下がりのある実際の投資は別です。待てば必ず得をすると伝えないようにしましょう。

日常や将来の判断にどうつながる?

今と後を比べる練習は、次のような話題を考える手がかりになります。将来の収入や行動が決まるわけではありません。

1.近い将来の備えを考える 急な出費に備える額は、生活費、収入、家族の支援などで変わります。旅行や楽しみに使うお金も大切にしながら、今使う分と残す分を考えます。他人より多く貯めているかで評価する必要はありません。

2.投資の期間とリスクを考える 値下がりしたときに慌てて決めないためにも、使う時期や負担できる損失を先に考えます。長く持てば必ず他人より良い結果になるわけではありません。状況が変われば計画を見直すことも必要です。

3.仕事の選択も、短期と長期で比べる 経験を積む利点と、環境を変える利点を比べられます。ただ待てば昇給するとは限らず、安全や健康に合わない仕事を続ける必要もありません。条件を確認し、自分に必要な支援を相談することも大切です。

ニュースレター

最新情報を受け取る

新しい無料ガイド、印刷教材、ときどきお得な情報を、月に約2回お届けします。迷惑メールは送りません。いつでも配信停止できます。

30日間のウェルカムシリーズ、隔週のニュースレター、希望者向けの毎日のブログ更新から選べます。登録後に受け取りたい内容を設定し、それぞれワンクリックで配信停止できます。

子どもと「待ってから買う」を練習するには — KidCash