子どもにお金の価値を伝えるには

「お金は木にならない」と言うだけでなく、どこから来て、どう使うのかを一緒に確かめましょう。

お金を大切にしてほしいときは、抽象的な注意より、具体的な選択を一緒に考えられます。受け取る、数える、使う、残す体験を少しずつ重ねましょう。家計の余裕や働き方は家庭ごとに異なるので、残高や収入で人の価値を測らないことも大切です。

学び1:仕事と時間、お金のつながり

たとえば保護者と安全な片付けをして500円の報酬を受け取るなら、何をして、どれくらい時間がかかったかを振り返れます。危険な雪かきなどを幼い子に任せる必要はありません。体験の報酬は一般的な賃金ではなく、家族の約束によるものです。

報酬のある追加のお手伝いは、仕事とお金を話す一つの方法です。ただし、すべての役割に報酬を付ける必要はありません。家事や介護など、報酬がなくても大切な仕事があること、収入には贈り物や支援などもあることを伝えましょう。

学び2:使えるお金には限りがある

現金なら、1,000円から使った分を引いて残りを数えられます。デジタルの支払いでも、購入前後の残高を一緒に見れば同じ変化を確認できます。カードでは何も感じられないと決めつけず、本人に分かりやすい表示や記録を使いましょう。

現金、紙の表、アプリなど、本人が分かりやすい方法を選びます。口座やカードを使う場合は、対象年齢や保護者の関与、通知機能、手数料を確認しましょう。どの方法でも、使う前と後の残高を見比べることが役立ちます。

学び3:選んだら、見送るものもある

今日500円をお菓子に使えば、その500円は同時にレゴの目標には使えません。「今はどちらを選びたい?」と聞き、選ばなかった中で一番よいと思う選択と比べます。後悔させることを目的にせず、満足した点や次に変えたい点を話しましょう。

学び4:暮らしのものには費用がかかる

家族の買い物から、話しやすい例を選びます。子どもに家計の不安や支払責任を背負わせる必要はありません。

食料品: 「今週の買い物は2万円だったよ。何日分で、どんな物を買ったかな?」と、家族に合う実際の金額で話せます。何歳までに知るべき額があるわけではありません。

外食: 「今日は8,000円使ったね。食材だけでなく、作る人や場所にも費用がかかるんだ」と話せます。仕事の時間と比べる場合は、税金やほかの生活費を引く前の賃金だけで使える額を計算しないようにしましょう。

旅行: 四日間の旅行なら、交通、宿泊、食事、入場料などを分けて見ます。「このために半年で何円残す計画にしたよ」と説明できます。旅行の有無や金額で家庭を比べる必要はありません。

身近な金額を目的と結びつけると、お金で何を手に入れているのかを考えやすくなります。

学び5:同じ額で買えるものは変わる

物価、地域、時期、通貨で、同じ額で買えるものは変わります。昔の家族の買い物の話や、二つのお店の同じ商品の価格を比べてみましょう。必ずすべての価格が上がるわけではなく、為替手数料や内容量の違いにも注意します。

お金の価値は、数字だけで決まるものではありません。限られた予算で、品質、安全、時間、自分にとっての大切さを含めて考えましょう。いちばん安い物を選ぶことだけが目的ではありません。

学び6:小さな出費も、回数で変わる

仮に毎日500円を365日使うと、合計は18万2,500円です。毎週500円を52回なら2万6,000円で、頻度が違えば結果も変わります。飲み物を楽しむことが悪いのではありません。自分で選んだ楽しみとして予算に入れるか、回数を減らして別の目標に回すかを考えます。使わなかった分を投資すれば必ず一定額になる、とは約束できません。

避けたい伝え方

恥をかかせること: 「無駄遣いばかり」と決めつけず、何を期待して買い、どう感じたかを聞きます。必要なら次の選び方を一緒に考えましょう。

決まり文句だけで終わらせること: 「お金は木にならない」「余裕がない」だけでは、何を選べばよいかが伝わりにくくなります。「今日は何円まで」「これは来月考えよう」など、分かる範囲の計画を添えましょう。

家計の仕組みを全く話さないこと: すべての収入や支出を公開する必要はありません。話せる範囲で、お金が入り、必要な物に使われ、残す分もあることを説明できます。詳しく話さなかった家庭で育つと必ず苦手になる、ということではありません。

落ち着いた場面で、具体的な金額と理由を少しずつ話しましょう。分からないときは、大人も一緒に調べて構いません。

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